100床以上の病床を持ち、多様な診療科を有する総合病院には、あらゆる症状を抱える患者が来院する。そんな総合病院は、地域の中核病院として高度な医療を提供している場合が多い。当然、現場の看護師には、さまざまなスキルが求められる。より専門的な知識や技術、そして高いコミュニケーション能力は不可欠だ。また、病床数が多ければ、対応する入院患者数も増えるため、体力も必要とされる。実際、総合病院の各病棟を担当する看護師たちは、常に忙しく動き回り、業務に追われている。病棟勤務となれば、夜勤や残業、休日出勤などもあるため、体力的な負担も出てくるはずだ。体力に自信があり、仕事が長引くことに抵抗がない人に向いているといえるだろう。
また、総合病院の看護師は、精神的にもタフでなければならない。というのも、総合病院は地域医療の中核を担う中心的存在であり、救急指定病院としての役目を持つ場合が多いからだ。そうなれば、患者の生死に関わる場面に遭遇する機会は増え、精神的なストレスも強いられる。救急対応で疲弊することはもちろん、患者の死に直面したり、患者のご家族から厳しい言葉を浴びせられたりといった事例も少なくない。精神的にブレそうな状況でも、堪えて冷静さを保ち、医療業務を遂行するには、強い精神力がとにかく重要な要素となる。加えて、総合病院で働く場合、常に新しい知識や技術を学び続けなければならない。総合病院は高度な医療技術を提供する場所であり、医療自体も想像以上のスピードで日々進歩を遂げているからだ。医療DX化のシステムや医療機器は次々と開発が進んでいるため、現場の医療従事者は常に勉強し、医療知識をアップデートしなければならない。それを考えると、学習意欲を持ち、自発的な学びが苦でない人の方が看護師に向いているだろう。